著作権侵害 台湾:ISD販売に係る犯罪組織を摘発、運営者11名を逮捕

CODAに入った情報によると、台湾、電信偵査大隊(第一隊)、保二総隊刑事警察大隊、新竹市警察局第一分局、金門県警察局刑事警察大隊は、今年8月から12月にかけて、台北市、新北市、桃園市、台中市、彰化県、台南市、金門県などにおいて、ISD(不正ストリーミング視聴機器)向けに放送番組の信号を違法に提供していた犯罪組織の拠点などを家宅捜索し、容疑者11名を逮捕しました。これを受けて、12月20日に刑事警察局電信偵査大隊は、本事件に関する記者発表を行いました。

逮捕の際に行われた当該ISD関連拠点26カ所の捜索において、その内の3カ所からISD400台、サーバー機器5台、ホストコンピュータ、携帯電話、パソコンなどが押収されました。2019年6月から現在までに、すでに1万台以上のISDが販売され、被害額は10億台湾ドル(約40.8億円)を超えるものと推定されています。

内政部警政署刑事警察局は、記者発表において、「容疑者ら犯罪組織は、ハッキング技術を使用し各OTT(オーバー・ザ・トップ)プラットフォームの信号を盗んでいたが、ISDに信号を転送する行為は、テレビ業界や映画業界のコンテンツを侵害するだけでなく、知的財産保護にも悪影響を与えている。ISDの利用は違法事業者の侵害行為を助長するだけでなく、それにより執法機関から信号を遮断される可能性もある」とのコメントを発表しています。

CODAは、これからも現地捜査機関と密接に協力し、台湾における日本製コンテンツの保護のための取り組みを継続してまいります。

記者発表の様子(中央は陳瑞金大隊長)
押収されたISDほかの機器類
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