お知らせ インターネット上の著作権侵害の実態/CODA活動報告会を開催

 CODAは2026年3月6日、参議院議員会館講堂にて「インターネット上の著作権侵害の実態/CODA活動報告会」を開催し、CODA会員社、関連企業・団体、各府省庁、メディアなど多くの方々にご参加いただきました。
 CODAでは、インターネット上の海賊版問題や著作権をはじめとする知的財産権侵害の実態、ならびにそれらに対するCODAの取り組みについて広く共有することを目的として活動報告会を継続的に開催しています。今回の報告会は、2021年9月、2022年7月、2023年4月、2024年7月に開催した報告会に続き、5回目の開催となります。今回も国境を越えて広がる知的財産権侵害の現状や課題、今後の対策の方向性について報告を行いました。

(前列左から)山田太郎参議院議員、甘利明元幹事長、大塚拓衆議院議員、小林史明衆議院議員、赤松健参議院議員
(後列左から)中島博之弁護士、後藤健郎代表理事、小山紘一弁護士

 当日は開催にあたり、来賓としてご出席いただいた甘利明自由民主党元幹事長、自由民主党・知的財産戦略調査会会長の大塚拓衆議院議員、同調査会前会長の山下貴司衆議院議員、同調査会事務局長の山田太郎参議院議員、同調査会コンテンツ小委員会委員長の小林史明衆議院議員、同調査会同小委員会事務局長の赤松健参議院議員よりごあいさつをいただきました。
 来賓の先生方からは、日本のコンテンツ産業は世界に誇る重要な成長分野であり、その発展のためには海外展開における正規版コンテンツの流通促進と、海賊版対策を含む知的財産保護の取り組みを戦略的に進めていく必要があるとの認識が示されました。また、海外に拠点を置く海賊版サイトへの対応など、国境を越える知的財産権侵害に対しては官民連携による取り組むことが不可欠であり、その中でCODAが地道に継続してきた活動への期待と評価が示されました。

 報告会では、まず「海賊版・偽キャラクターグッズに対する国際執行事業について」と題し、CODA代表理事の後藤健郎よりCODAの海賊版に対する取り組みについて発表を行いました。2005年から取り組んできたフィジカルな海賊版への対策、2011年からのオンライン上の海賊版対策、2021年から開始した国際執行プロジェクト(CBEP)を踏まえ、昨年度から開始した偽キャラクターグッズ対策を「第四ロケット」と位置づけ、実効性の高い共同エンフォースメント体制の確立をさらに進めていく方針が示されました。

 続いて、「インターネット上の著作権侵害の現状と課題について」と題して、東京フレックス法律事務所の中島博之弁護士、および「戦略分野としてのコンテンツと海賊版対策」と題して、骨董通り法律事務所の小山紘一弁護士より発表が行われました。
 中島弁護士からは、海賊版被害と対策の効果の推移、ベトナムやインドネシアなど海外で運営される海賊版サイトの増加といった現状が示されるとともに、政府と連携した海外当局への摘発要請ルートの確立など、官民連携による取り締まりの重要性が指摘されました。また、急速に発展するAI関連の著作権侵害に対し、AIプラットフォーマーに対する適切かつ継続的な対応と法的手続きの必要性についても説明がありました。
 小山弁護士からは、政府においてコンテンツ産業が戦略分野として位置付けられていることを踏まえ、コンテンツ政策と海賊版対策の今後の実施に関する課題について発表いただきました。成長投資や支援事業の実施体制、人材確保、海外展開、海賊版対策の強化といった論点が示されるとともに、プラットフォーマーに対する一定の規律の必要性についても指摘されました。

 続いて、CODAの今年度の活動成果として、「中国:世界最大の漫画海賊版サイト『BATO.TO』刑事摘発について」と題し、CODA事業本部副本部長の 中村由佳理 が発表を行いました。2026年1月に公表した同サイトの刑事摘発について、海外に運営拠点を置く海賊版サイトの運営者特定から現地当局による摘発に至るまでのハードルや具体的なプロセスが紹介され、国境を越える海賊版サイトへの対応においては、技術連携、国際連携、専門家連携の「三つの連携」が重要であることが説明されました。
 さらに、「2025年・オンライン上で流通する日本発コンテンツの海賊版被害額調査結果について」と題し、CODA事業本部事業担当部長の 湯口太郎 が発表を行い、調査の実施目的や調査における定義、推計アプローチを踏まえた上で、最新の被害額推計結果が報告されました。

 最後に、 山田太郎参議院議員より総括が行われ、海賊版対策における官民連携の重要性や、現場で対策に取り組む権利者側の実務者の役割の重要性が強調されました。また、生成AIプラットフォーマーへの対応や、海賊版サイトを支える広告収入への対処などを含め、政府として今後の対策を強化していく必要性が示されました。
 その後、参加者との質疑応答が行われ、報告会は盛況のうちに終了しました。

 CODAのCBEPの取り組みに関しては、日本政府、海外政府、また米国モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)をはじめ海外の権利者団体からも高い評価を得ています。同時に、海外における日本のコンテンツIPの人気の高まりに伴い、海外を拠点とする海賊版サイトや偽キャラクターグッズの蔓延、さらに、急速に発展する生成AIプラットフォーマーにおける知的財産権に係る課題など、著作権侵害の問題は依然として深刻な状況にあり、今後の官民連携・国際連携の一層の強化が求められています。
 CODAでは、今後も引き続き官民および海外の関係機関や執行機関との連携をさらに強化し、日本のコンテンツ産業の健全な発展と権利保護に向けた実効性の高い事業を推進してまいります。

発表の様子
会場の様子

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CODAについて
CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)は、2002年に日本コンテンツの海外展開の促進と海賊版対策を目的として、経済産業省と文化庁の呼びかけで設立されました。音楽、映画、アニメ、放送番組、ゲーム、出版などの日本が誇るコンテンツは、日本の国際プレゼンス向上や経済成長の一翼を担っています。デジタル技術の普及が進む今日、巧妙化する著作権侵害から日本のコンテンツ産業を守り、その発展を図ることが一層重要になっています。その中でCODAは、国内外の関係政府機関、団体、企業と叡知を結集し、権利侵害への直接的、間接的な対策や広報啓発活動などに取り組むことで、オンラインを含めた海賊版の抑止や摘発に貢献しています。具体的な事業内容はhttps://coda-cj.jp/activity/から。

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