文化庁主催、特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)が運営を務める令和6年度海賊版対策事業(日越著作権協力事業)の一環として、ベトナムの文化・スポーツ・観光省著作権局(COV:Copyright Office of Vietnam)職員などと出版社などとの意見交換会が2024年7月23日に開催され、CODAもこれに参加しました。
本事業は、日本の権利者のベトナムにおける権利行使、対価還元を支援するとともに両国の文化交流の促進を目的に実施されるもので、ベトナムからは、Quan Tuan An氏(Director of Copyright and Related rights management and international cooperation Division)をはじめ6名が日本に招聘されました。
意見交換会では、株式会社集英社/一般社団法人ABJの伊東敦氏から、日本コンテンツを侵害するベトナム発の海賊版サイトの現状や課題が解説されました。
CODAからは事業本部副本部長(事業統括)の中村由佳理が参加し、世界5地域での日本コンテンツの海賊版(オンライン)被害の現状を解説した上で、CODAで実施している具体的な海賊版対策事業の紹介として、国際執行の成果や、ベトナムでの一般消費者に向けた広報啓発活動などについて発表を行いました。
続いてディスカッションが行われ、ベトナム政府が行う海賊版対策、著作権の啓発活動への協力、ベトナムの知的財産法や運用状況などについて活発な意見が交わされました。
最後に、An氏からは「積極的な意見交換がなされ、日本の権利者の強い意欲を感じた。今後期待に応えるべく努力したい」とのご発言をいただき、文化庁 著作権課国際著作権小林美保室長からは「議論の中で今後の解決に向けた具体的なアイデアもあり、本日をきっかけにより連携が図られることに期待したい」として意見交換会が締めくくられました。
■参考:国際執行プロジェクト(CBEP)
https://coda-cj.jp/activity/international/
■ベトナム文化・スポーツ・観光省著作権局(COV)ホームページ
http://cov.gov.vn/
■特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)ホームページ
https://www.vipo.or.jp/
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CODAについて
CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)は、2002年に日本コンテンツの海外展開の促進と海賊版対策を目的として、経済産業省と文化庁の呼びかけで設立されました。音楽、映画、アニメ、放送番組、ゲーム、出版などの日本が誇るコンテンツは、日本の国際プレゼンス向上や経済成長の一翼を担っています。デジタル技術の普及が進む今日、巧妙化する著作権侵害から日本のコンテンツ産業を守り、その発展を図ることが一層重要になっています。その中でCODAは、国内外の関係政府機関、団体、企業と叡知を結集し、権利侵害への直接的、間接的な対策や広報啓発活動などに取り組むことで、オンラインを含めた海賊版の抑止や摘発に貢献しています。具体的な事業内容はhttps://coda-cj.jp/activity/から。