2018年2月2日、ベトナム・ハノイにて、また2月26日、中国・北京において、トレーニングセミナーを実施しました。
トレーニングセミナーは、著作権侵害発生国の取締機関職員や法曹関係者などに対し、著作権や日本コンテンツに関する情報を提供することで、当該国における日本コンテンツの海賊版取締りの実効性を高めることを目的とした文化庁委託事業で、2005年に開始して以来、中国、香港、台湾などの東アジア地域のほか、最近は、インドネシア、タイ、マレーシアなどのASEAN地域などを対象に、延べ6,700人以上に対して講義を行っています。
昨年度のホーチミンに続き、ベトナムで2回目の開催となるハノイでのセミナーには、ベトナム著作権局(COV)協力のもと、92人の現地取締担当職員、情報通信省担当職員、COV著作権関連担当者、コンテンツ業界団体担当者、法曹関係者、放送事業者などを対象に実施しました。当日は日本放送協会 知財センターの藤森卓也氏にもご協力いただき、著作権保護の重要性や、デジタル時代の侵害の現状、侵害対策の実態などについてプレゼンテーションを行いました。
また、中国・北京では、中国版権協会主催の「北京国際インターネット版権侵害監視シンポジウム」が開催され、この中で、インターネット上の著作権侵害の現状、対策の実務また日本と中国における法律、行政法規に基づいた著作物の管理に関して情報共有することを趣旨とした講演を国家版権局、版権協会、商務部、北京市文化市場行政執法総隊、新聞出版広電総局、裁判官、著作権関連団体担当者、配信事業者等51人を対象に実施しました。当日は、国士舘大学大学院 総合知的財産法学研究科 客員教授 上原伸一氏より、インターネット上の送信に関する著作権法による著作物の保護について講演を行いました 。