お知らせ 中国から版権協会訪日団を招聘、会合および日中正規流通促進交流会を開催

 2023年12月5日、中国の著作権関連業界の発展を推進する中国版権協会の孫悦副理事長兼秘書長を団長として、中国の著作権関連企業、大手IT企業、コンテンツ関連企業などからなる総勢16名の訪日団をCODAに招聘しました。

CODAと訪日団の集合写真

 中国版権協会は、国家版権局の監督のもと、1990年3月に設立された中国における著作権分野を専門に取り扱う全国的な団体です。出版、ソフトウェア、映画、美術、音楽、演劇等の分野から515の会員企業・団体を有し幅広い事業を展開しています。

 2010年以降、CODAとは著作権保護に関するトレーニングセミナーや著作権啓発イベントを多数共催するなど、両国の相互理解を深め、コンテンツ産業の健全な発展を促してきました。さらに2023年4月、CODAと中国版権協会は、戦略的提携として幅広い分野で一層の協力関係を築くための覚書(MOU)を締結しました。CODAによる今回の訪日団招聘は、この覚書に基づき、両国においてそれぞれの強みを活用した正規コンテンツ流通と著作権保護の促進を目的として実施するものです。

 同日CODAで開催された会合では、はじめにCODA代表理事の後藤健郎から、CODAが2021年より取り組んでいる国際執行プロジェクト(CBEP)の成果発表を中心に、デジタル・オンライン時代における海賊版対策の問題や課題、国際連携の重要性などについてプレゼンテーションを行いました。
 続いて、中国版権協会の孫悦副理事長兼秘書長より、今回の訪問団メンバー企業の各事業内容ついてご紹介いただきました。訪問団メンバー企業からは日中における積極的な著作権交流の意向が伺え、また、国境を超えて展開するCODAの侵害対策に深い関心を示していただきました。

CODA後藤代表理事によるプレゼンの様子
会合の様子①
孫悦団長によるプレゼンの様子
会合の様子②

 翌12月6日、訪日団は台東区の株式会社バンダイ本社を表敬訪問し、バンダイの最新おもちゃや注目おもちゃのショールーム見学、そしてバンダイのおもちゃの歴史がわかる展示見学を行いました。さらに、バンダイからキャラクタービジネスにおける知的財産保護に関する取り組みや課題についてプレゼンテーションが行われ、訪日団との間で侵害対策に関する意見交換会を実施するなど、有意義な情報共有の場となりました。

バンダイ 取締役の藤田訓子氏
意見交換会の様子
バンダイ展示見学の様子
(左より)バンダイ 法務・知的財産部リーガルフェローの小薗江健一氏、孫悦団長

 続いて同日、訪日団に加え訪問団メンバー企業の日本支部関係者、ならびにCODA会員社をお招きし、中央区日本橋のロイヤルパークホテルにおいて「日中正規流通促進交流会」を開催しました。交流会では訪問団メンバー企業からCODA会員社へ多くの熱心な質問が寄せられ、コンテンツ流通および著作権保護に関する活発な意見が交わされました。
 交流会の後には懇親会が催され、両国の著作権保護団体、コンテンツ産業、コンテンツホルダーによる、正規流通に向けた関係構築ならびに連携強化を約束する親密な交流機会となりました。

 なお、この活動は、経済産業省受託事業の一環として行われました。

日中正規流通促進交流会の様子①
日中正規流通促進交流会の様子②
経済産業省 コンテンツ産業課 宮野彩季子課長補佐
懇親会の様子

【中国版権協会訪日団メンバー(敬称略)】
孫 悦 中国版権協会 副理事長兼秘書長
孫 穎 中国版権協会 会員部主任
朱根全 CODA北京事務所 首席代表
趙小波 国家版権創新基地 責任者 北京鯤鵬大雅実業投資有限公司 社長
謝広才 中文在線集団股份有限公司 常務副総裁
温亜莉 数伝集団(武漢理工数字伝播工程有限公司)副総裁
刁云芸 テンセントグループ北京支社 法務副総裁
周宇氷 上海幻電信息科技有限公司(ビリビリ社)法務部マネージャー
王 冀 優酷信息技術(北京)有限公司(Youku) 法律顧問
靳 鑫 北京小鶏磕技文化創意有限公司 創始者兼CEO
陳瑞福 上海瑛麒動漫科術有限公司 代表
咸東旭 尼奥時刻(北京)文化有限公司 社長
王 旗 北京中視瑞徳文化伝媒股份有限公司 副社長兼総裁
秦 博 北京中版通網絡科技公司総経理 社長
劉政操 北京中版鏈科技公司総経理 社長
倪 良 浙江冠鈺网絡科技有限公司 代表

■参考リリース:中国版権協会と著作権保護における戦略的提携に関する覚書を締結
 https://coda-cj.jp/news/1495/
■中国版権協会 ホームページ
 https://www.csccn.org.cn

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CODAについて
CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)は、2002年に日本コンテンツの海外展開の促進と海賊版対策を目的として、経済産業省と文化庁の呼びかけで設立されました。音楽、映画、アニメ、放送番組、ゲーム、出版などの日本が誇るコンテンツは、日本の国際プレゼンス向上や経済成長の一翼を担っています。デジタル技術の普及が進む今日、巧妙化する著作権侵害から日本のコンテンツ産業を守り、その発展を図ることが一層重要になっています。その中でCODAは、国内外の関係政府機関、団体、企業と叡知を結集し、権利侵害への直接的、間接的な対策や広報啓発活動などに取り組むことで、オンラインを含めた海賊版の抑止や摘発に貢献しています。具体的な事業内容はhttps://coda-cj.jp/activity/から。

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