ブラジル現地時間2024年12月12日、CODAはブラジル・リオデジャネイロ州において、日本アニメの悪質な海賊版サイトの運営者に対するノック&トーク(直接交渉)を実施し、当該サイトの閉鎖を確認しました。
CODAは12月4日にもサンパウロ州においてノック&トークを実施し、計15サイトの閉鎖を確認していますが、今回の海賊版サイトも同様の共同エンフォースメントにより閉鎖に至りました。
CODAでは、海賊版サイトに対する共同エンフォースメントとして、刑事摘発、民事訴訟、行政処罰(対中国、ベトナム等)、ノック&トーク(直接交渉)の4つの対策を掲げ、各事例の状況に応じて適切な手段を選択しています。その中でノック&トークは、運営者の居住する国において刑事摘発に時間を要する場合などに際して、現実的な解決のため、被害状況およびその迅速性などを複合的に考慮し選択されます。今回のサイト運営者に関しても、ノック&トークが事件解決に当たって最も適切かつ効果的な手段であると判断し実施に至りました。
今回のブラジルにおけるノック&トークは、東映アニメーション株式会社、東宝株式会社、株式会社バンダイナムコフィルムワークスの3社の意向をCODAが確認して実施されました。
閉鎖が確認されたのは、ブラジルにおける日本アニメの海賊版サイトとして第7位のアクセス数であったrine.cloudです。CODAのブラジルにおける海賊版サイト対策で閉鎖に至ったほかの数多くのサイトと同様に、本サイトも以前からその被害拡大が問題視されている「海外発海外向け」の日本コンテンツの海賊版サイトでした。日本IPからのアクセスをブロックして日本の権利者に侵害が発見されないような地域視聴制限措置(ジオブロッキング)を施し、日本アニメに現地語であるポルトガル語の字幕を付けてブラジル視聴者向けに公開し、不当に広告収益を得ていました。
本サイトの直近3カ月(2024年9月~11月)の月間平均アクセス数は約274万に上ります(※)。また、CODAは本サイトのドメインの任意提出(譲渡)を受けており、現在、本サイトへのアクセスは、CODAが開設した閉鎖を通知するページへ自動的に誘導されるようになっています。
CODAでは、海外においても広告収入によって著作権侵害行為が助長されることがないよう、世界全体で「海賊版サイトは見ない」という意識を広げていくことが重要であると考えています。クリエイターらが時間、労力、費用をかけて制作したコンテンツを侵害し、不当に広告収入を得る行為は極めて悪質であり、決して許されることではありません。
CODAは、今後も引き続き著作権の適正な保護に努め、海賊版サイトにおける有効な対策を講じてまいります。
なお、この活動は、経済産業省受託事業の一環として行われました。
※:SimilarWebデータ参照
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CODAについて
CODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)は、2002年に日本コンテンツの海外展開の促進と海賊版対策を目的として、経済産業省と文化庁の呼びかけで設立されました。音楽、映画、アニメ、放送番組、ゲーム、出版などの日本が誇るコンテンツは、日本の国際プレゼンス向上や経済成長の一翼を担っています。デジタル技術の普及が進む今日、巧妙化する著作権侵害から日本のコンテンツ産業を守り、その発展を図ることが一層重要になっています。その中でCODAは、国内外の関係政府機関、団体、企業と叡知を結集し、権利侵害への直接的、間接的な対策や広報啓発活動などに取り組むことで、オンラインを含めた海賊版の抑止や摘発に貢献しています。具体的な事業内容はhttps://coda-cj.jp/activity/から。