CODAは2015年1月16日、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷において、「国境を越えたインターネット侵害対策の取り組み」と題したセミナーを経済産業省の受託事業として開催しました。
CODAの後藤健郎専務理事は開催のあいさつで、関係者、参加者への感謝を述べるとともに、国境を越えて広域かつ潜在化するオンライン上の著作権侵害に対して、日々研究し対策を講じているモーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)の責任者であるお二人から、その知見と経験を披露していただき皆さんの今後の活動に有益となれば幸いであると述べました。
MPAアジア太平洋インターネットセンター(APIC) エグゼクティブ・ディレクターのNeil Gane 氏は、Pirate BayやMEGAUPLOADを例に挙げ、それぞれが多額の広告掲載費を稼いでいたことが裁判で明らかになっていることを紹介。広告業界団体と協力して、広告掲載の停止、支払い決済機関と協力して、支払いサービス提供を停止するなど、サイト運営の資金源を断つ取り組みを紹介しました。
MPA欧州中東およびアフリカ(EMEA) プレジデント&マネージング・ディレクターのChris Marcich 氏は、ヨーロッパ地域における、サイトブロッキングの成功例を紹介し、その有効性を評価しました。サイトブロッキングについては、表現の自由などといった基本的権利を侵害するという反論がされる場合があるが、これまでの裁判例からも基本的な権利は守られ、バランスは取れていることなどの説明がありました。
閉会のあいさつでは、MPA・APIC プレジデント&マネージング・ディレクターのMike Ellis氏が、これからも、著作権侵害に対して、サイトブロッキングをはじめとする有効な対策を講じていきたいと述べました。
会場には約100人もの受講者が集まり、インターネット上の侵害対策に対する関心の高さがうかがわれました。