著作権侵害 マカオ・香港税関、
中国最大級のインターネット著作権侵害掲示板を検挙

 CODAでは、今年度より、海外におけるインターネット上の著作権侵害に対する共同エンフォースメントを強化しています。
 中国本土、香港などでの知的財産侵害対策についてCODAと業務連携している香港の調査機関IFACT-GCから入った情報によると、2012年6月7日、マカオ税関と香港税関は共同で、権利者に無断でアニメや映画、音楽など多岐にわたるコンテンツがアップロードされていた総合掲示板「FDZone」の運営者とその家族の計3人を、知的財産権侵害とマネーロンダリングの容疑で逮捕しました。
 これにより、香港では香港税関により7つのサーバーが押収され、著作権侵害に関する中国最大級の掲示板と言われていた「FDZone」は停止しました。
 また、マカオ税関は、コンピュータ機材、現金を含む150万USドル相当の資産などを押収しています。

事件概要

 IFACT-GCでは数回の調査を経て、「FDZone」で深刻な著作権侵害が行われている証拠を入手し、これをマカオ税関に提出しました。
 マカオ税関の捜査により、サーバーが香港に所在することが判明したため、香港税関との合同捜査に進展。その後、マカオ、香港それぞれの税関の知財チームによる徹底的な捜査により、2003年に開設されたこのサイトの有料会員は3万人、無料会員は89万人に達すること、Alexa(※1)ウェブサイトのランキングでは世界で7,194位、台湾では116位、香港では73位と、多くの利用者がアクセスしていることなどが確認されました。なお、1日あたりの利用者は、1万3千人から5万人に上ります。
 「FDZone」には、日本のアニメーションのセクションも設けられており、「機動戦士ガンダム」、「名探偵コナン」、「銀魂」、「BLEACH」、「ケロロ軍曹」など少なくとも11タイトルのアニメーションの侵害が確認され、1日に100人~1,000人が利用していたことが明らかになっています。

CODAとしては、今後とも海外における日本コンテンツの流通促進の障壁となっている海賊版やインターネット上の権利侵害に対して、わが国のコンテンツホルダーはもちろんのこと、海外の権利者団体とも連携して、効果的な対策を講じて行きます。

 ※1 Alexa:ドメイン名のサイトに対するアクセス量(トラフィック)や訪問者数、1回の訪問あたりの閲覧ページ数などを調査し、その情報を提供するサービスを行っている会社。http://www.alexa.com/

FDZoneのスクリーンショット
税関職員による会見の様子
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