著作権侵害 上海市:有名海賊版販売店が取締りにより閉鎖

 一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA・桐畑敏春代表理事((株)ポニーキャニオン 取締役相談役))に入った情報によると、中国・上海の行政組織「上海市文化市場行政執法総隊」 はCODAの要請に基づき、2015年7月15日と17日、上海市内に所在する6軒の海賊版販売店に対する取締りを実施しました。
 この取締りの結果、合計1,980枚の海賊版が押収され、それぞれの店舗に5,000元(約10万円)の罰金が科されました。
 今回の取締りで注目される点は、現地駐在日本人や付近に住む中国人の間でも特に知られている「渋谷タワレコ」、「FOX MOVIE」の2店舗が閉鎖に追い込まれたことです。

 上海市では、日本の放送番組、映画、ドラマ、アニメなどを主に取り扱う海賊版販売店が複数存在することが明らかとなっており、執法総隊とCODAは、2011年からこれらの店舗に対する取締りを繰り返し実施してきました。20回に及ぶ取締りの結果、これまでに39,960枚 の日本コンテンツの海賊版が押収され、店舗側が支払った罰金の合計額は318,000元(約600万円) にも上ります。また、対象となった11店舗のうち7店舗が閉鎖され、執法総隊は、残る店舗についても取締りを行うことを約束しています。

 近年、中国でもコンテンツのインターネット配信が普及するにつれて、著作権侵害行為もオンラインに軸足を移しつつあるように見えます。一方で、店舗における海賊版の販売も少なからず存在し暴利を得ており、権利者にとってその被害は未だ深刻な状況です。CODAは引き続き、執法総隊や公安と協力関係を結びながら、これら海賊版販売行為の「壊滅」に向け、監視活動を継続していきます。

 なお、この取締りは、経済産業省委託事業の一環として行われました。

押収された海賊版
閉店した店舗の様子
閉店した店舗の様子
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